エアブラシ塗装をするには必須なのが、防毒マスクと塗装ブース
工具などは新作が出る度に気になるのが趣味の世界というもの
それなりに新しい物はネットで情報収集していた
塗装ブースはネロブースなど気にはなっていたものの、自作塗装ブースとあまり変わらないのでスルーしてきたけれど、ナイアガラは水流式、となれば気になって仕方ないわけで
Twitterなどで試作機のレビューを何度も見ていた
ナイアガラ導入に至った経緯
現在の塗装環境とその問題点
上の図はベランダに面している、我が家のマンションの窓際にある作業スペース
虫などが入って来る隙間が少なくなるように、窓用換気扇(上記画像の緑)は右側に配置してある
塗装するときは窓用換気扇を動かしつつ、塗装ブースの排気は、換気扇のパネルに穴を開け、パイプを出して排気している
窓用の換気扇
丸い穴からダクトを出して排気していた
*換気扇の画像は窓左側にあったときのもの
窓は右側を開けたら隙間が出来にくいとはいえ、緑色の窓用換気扇の部分やサッシとガラスの部分など、赤丸には隙間が開くし、サッシの経年劣化などによって隙間はいろんなところに出てくる
上記の隙間はモヘアや隙間用のスポンジで埋めている(ピンクの部分)
鍵の部分はモヘアが付けられないので、ウエスで隙間を埋め、なるべく隙間が出来ないような努力はしていた
オレンジの矢印は、換気扇と、塗装ブースの排気パイプから排気の理想的な方向でこのように排気してくれるなら問題はなかった
塗装するときは窓を開けるので、外の風向きが室内向きだと、当然だけど風が入ってくるし、マンションで24時間換気なのもあり窓を開ける=風が入ってくるという状況
虫対策でモヘアで隙間を埋めても、モヘアは毛なので風は入ってきてしまう
これが非常にやっかいで悩みの種だった
風向きが室内向きだと、窓用換気扇と塗装ブースからの排気は隙間から入ってきてしまう(黒矢印)し、換気扇やブースの排気能力は下がる
自作塗装ブースは乾式なので、換気扇フィルターを通過して室外に出た塗料の粉は、風向きによっては室内に入ってきてしまう
ベランダを掃除したら、侵入口だと思われる窓手前に塗料の粉が大量に積もっていたし、確認したら室内にも塗料の粉が入っていた
入ってくる排気を解決するために
塗装ブースの換気扇を買い替えてパワーを上げて、もっと遠くに塗料の粉を飛ばすか、フィルターをもっと増やすか、イロイロ検討したりしながら、今の塗装ブースで換気扇を交換せずに出来る実験をしてみたけれど、なかなか納得がいく感じにはならなかった
何より網戸があるので、ブースからの粉が網戸に付着してしまうので、パワーを上げるより排気を綺麗にするのが最適っぽい
排気を綺麗にするには水フィルターが最適っぽいけれど、蓋つきバケツに水を入れてフィルターにするとなると、もう一つパイプ換気扇が必要になるし、そうなると部屋がパイプまみれになってしまう
そんな感じで悩んでいた時に登場したのが、エアテックス ウォーターブース Niagara
試作品のレビューを見ると、排気が綺麗とあったので、これならいけるかもと購入を決意
ウォーターブース Niagara/ナイアガラ使用レビュー
気になる各部
排気パイプの穴から見たファン
同じ径の3つのファンがある
水フィルターの透明なパネルを取り、青いフィルターを取るとネットが見える
ここから上へ排気される
スポンジには後述するキムワイプを装着済みなので、黒から白に色が変わっている
開始前準備
水は下のタンクに入れる
MaxとMinの線はあるけれど透明なのもあり見づらい
測ると約3cmだったので
3cmマスキングを水はこの間の量と分かりやすい様に貼ってみた
左に見える四角いのは電動ポンプ
このポンプで水を吸い上げて、前から出てくる
黒いものは、水受けとなるフィルターになるスポンジ
ちょっと目が粗い気がしたのと、掃除を簡単にするためにキムワイプを巻いてみた
青いフィルターは厚みのあるもので、薄いスポンジっぽい感じ
これも掃除を楽にしようと換気扇フィルターを前面に貼ってみた
排気能力は下がるけれど、掃除の手間を取るか排気能力を取るかの実験として貼った
塗装ブースの初稼働
組み立てて水を入れてドキドキしながらスイッチをオン!
初めて水が流れたーー、感動
なんか楽しい
左右とも端っこまで綺麗に流れないので、しばらく放置して様子をみることに
ついでに水を流す前と流した後での湿度を測ってみた
湿度のテスト
水を流し始めて時は46%
5分後、変わらず46%
5分ほど水を流した程度では変わらないみたいだけれど、湿度計の誤差は±5%は普通だから、ちょっとは上がっているはず
指で水流を端に誘導したら、綺麗に流れ始めた
時間が無かったので、30分ほど、EX-モデルのサラミス1隻分のサフを塗装してみた
30分塗装後の湿度は53%
作業前に比べて7%上昇した
水流のパネルにエアや塗料が当たると、少し水分が蒸発し湿度が上がるのかもしれない
パネルに当たる時のエアの強さ、塗料の量、エアブラシとパネルの距離など、イロイロな条件がありそうなので、毎回約7%かどうかはこれから統計を取るしかなさそう
かぶりに関しては、時間が無かったのもあり、実験はできていない
湿度の高い夏場に実験と計測をしてみるつもり
塗装後の状態
サイドのパネル
フィルターではなく、水流のパネルなので、吹き返しは多少あるが、自作塗装ブースで吸気スポットを外した時よりは少ない感じ
自作塗装ブースでは、換気扇ではない部分は吸気が弱く割と吹き返すので、美味しいスポットが狭いのが欠点だったけれど、ウォーターブースは水流のパネルが広いので、塗装に夢中になってスポットから外れて吹き返す事は無くなった
シンナー臭も普通にあるけれど、前のブースよりは少し臭いは減った気がする
パネルからと塗装の対象物からも吹き返しはあるので、塗装ブースの周りも多少は汚れる
吹き返しの汚れは濡れたウエスで簡単に落ちた
水受けのスポンジ
塗装作業中に水流受けスポンジに溜まっていくサフ
塗装して溜まったのを確認するの面白かったりする
右側のスポンジに溜まったサフのアップ
水受けスポンジ左側に溜まったサフのカス
右利きでエアブラシを右手に持つので、左側にカスが多かった
水受けスポンジに巻いたキムワイプを外して汚れ具合を確認
キムワイプのおかげでスポンジは汚れていないし、このまま捨てられて楽ちん、巻いたのは正解かもしれない
短時間の塗装だったのもあり、スポンジのフィルターでサフは取り切れていたので、タンクの水は綺麗だった
灯油を入れる時の手動ポンプは付属していたけれど、タンクの水を捨てるのは面倒
今回は浮いている塗料は無かったので、そのまま廃棄したけれど、水に残った塗料の簡単な廃棄方法は何か考えた方が良さそう
青いフィルター
吸気のフィルター前に貼っていた換気扇フィルターも、青いフィルターも綺麗だった
水流パネルにちゃんと塗料を当てられるなら、青いフィルターの前に換気扇フィルターはいらないかもしれないし、青いフィルターよりも換気扇フィルターだけの方がよく吸気するかもしれない
短期間の塗装だったので実験データとしては不足しているので、後々再実験してみようと思う
排気パイプ
塗装前に情報への排気パイプにキムワイプを貼り付けていた
肝心の排気はというと、すごく綺麗
全然汚れていない、これには大満足
まとめ
メリット
- 排気がすごく綺麗
- 吹き返しが減った
- フィルターの目詰まりが無い
- ハニカムフィルターは不要
- 塗装ブースの換気扇の大掃除はすごく大変だけど、乾式ではないので大掃除がたぶん不要
- 水性塗料には良さそう
デメリット
- タンクへの水の給水、排水は裏から(面倒、広い場所が必要)
- 排水があるので片付けがすごく大変
- 汚れた水の廃棄が面倒そう
感想など
一長一短な感じはあるので、使う人を選ぶ感じがする
綺麗な排気じゃなくてもいい人には不要だし、面倒はイヤな人、給排水は裏からなので、ブースを動かさないとならない為、広いスペースが必要になり、作業スペースが狭い人には向かない感じ
僕としてはとても気に入った
吹き返しの量は減ったし、排気も綺麗
掃除は大変かもしれないけれど、換気扇をシンナーで洗うよりは全然楽だった
メリット、デメリットで天秤にかけたら、僕はメリットの勝ち
注意点
滝になる透明パネルの上側に水が溜まるけれど、片付け時に水があるのを忘れ、パネルを勢いよく外すと大惨事なので注意が必要
僕は外すの怖いなぁと思いながら、なかなか外れなかったので、少し力を加えたらパネルが勢いよく外れ、水をぶちまけた
スイッチは、ポンプ、LEDとあり、ファンのスイッチはダイヤル式
どっちがLEDと書いてなく、色だけ(赤と緑)で区別されているので、どっちか分からないうちは、水のある片付け中にスイッチは触らない方が良い
片付け中に、LEDを消すつもりでポンプのスイッチを入れてしまうと、パネルかポンプにホースが繋がっていなかったらポンプから水が噴き出すことになる
スイッチを触らないか、片付けを始める前に、裏側にあるポンプのコンセントを抜くか、ポンプを水から出せば、噴き出す心配は無くなる
今後
かぶり、本体の汚れ、排気、掃除や、塗装面では水流パネルまでの距離、エアの量、塗料の量など、これから探求する部分はあるけれど、それもまた楽しそう
塗装に夢中になって、水流パネルに塗装中の物を接触させ濡らさないかちょっと心配
レビューその2
レビューその2を書きました
記事全体の画像容量が大きくなるので分割しました
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